2020年6月ブログ

2020年

6月

25日

本八幡の整体院より,休憩でワーキングメモリの機能をチャージする

本八幡の整体、風の整体院の岩田です。「忙しい」という字は、心を亡くすと書きますが、現代では「脳を失う」と言い換えてもいいのかもしれません。「一度にたくさんの仕事を頼まれる」「過密スケジュールでいっぱいいっぱい」こうなると、ミスが増える、物忘れが多くなる、イライラしやすくなるなど、脳機能の一時的な喪失現象が現れてきます。忙しくて「脳を失う」ことは、正確には「ワーキングメモリの機能低下」を意味します。ワーキングメモリとは、段取りをつける能力、あるいは何かをしながら情報や周囲の状況を短時間だけ記憶しておく、パソコンでいうメモリのようなものとされています。主に、大脳の前頭前野がワーキングメモリをつかさどっていると考えられています。段取り能力や同時進行能力の中枢なわけですから、仕事の負荷が重くなってくると、ワーキングメモリの処理能力も落ちてきます。具体的には、会話や状況が流れていく中で、ついさっき言われたことや気づいたことが、頭に入りません。直前のことが記憶できなくなると、次に何を言えばいいのか、何をしたらいいのかの判断が下せなくなってしまいます。ワーキングメモリの働きを一時的にでも失ってしまうと、記憶力、判断力、ひいては感情コントロール能力までもが、ダメージを受けることになります。まさに、あまりに忙しいと、「脳を失う」ことになりかねないのです。過剰負荷によってダメージを受けたワーキングメモリを復活させるいちばんの方法は、「休む」ことしかありません。休憩、息抜きによるリラックスがワーキングメモリの回復には、副作用もなく、しかも効果的です。現代医学においても、ワーキングメモリの機能を高める薬剤は、残念ながら発見されていません。しかし、もしそういう薬剤があったとしたら、人間は休む大義名分を失ってしまいかねません。疲れていても、「ワーキングメモリ回復剤でも飲んで頑張れ」と言われてしまいそうです。市販されている栄養ドリンクにも、交感神経を高めることによって、一時的にはワーキングメモリを高める効果は、実証されていないにせよあるかもしれません。しかし、一時的な効果に限定されるでしょう。忙しいときほど、「休む」が効くことを再認識しましょう。しっかり休憩を満喫するだけでなく、日常のちょっとした休憩や仮眠でさえも、ワーキングメモリを取り戻す効果としてはバカにできません。「ちょっと栄養ドリンクでも飲んで頑張ろう」と気合いを入れなければならないときもあるでしょうが、無理に頑張る前に「どこかで休憩できないかな」と考えることが、医学・科学の観点からも勧められる対処法です。こころも脳も失ってしまう前に、ちょっとした「休み」でワーキングメモリの機能をチャージしておきましょう。

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2020年

6月

19日

本八幡の整体院より,疲れたことに気づかない「疲れ」が増えています

本八幡の整体、風の整体院の岩田です。「疲れが溜まれば、やる気も下がる」当たり前じゃないかと怒られそうですが、疲労と意欲との関係はそう単純なものではありません。「ラインに流れてくる製品を黙々とチェックする」「つまらない会議に座っているだけ」「誤字脱字がないかの確認作業」こういう単純作業は、忙しいという意識があまりなくても、意外なほど疲れを感じてしまうものではないでしょうか。会議に出ても何もしないで座っているだけなのに、終わったときどっと疲れを感じたり、単純な入力作業に飽きて集中力がなくなってしまったことはありませんか?逆に楽しいことは、かなり無理をしても疲れを感じることはありません。テレビゲームに熱中したり、打ち込める作業に没入したりしてしまうと、時間が過ぎるのが早く感じられます。退屈な作業や嫌な仕事など、気乗りのしないことを続けていると、自然に休みたくなってくるものです。疲れを感じれば、自然と休息を取る、気分転換をするなどの行動につながりますから、ある意味、これはこれで、バランスが取れているのです。実は、問題は、興味のある対象に没入してしまっている場合なのです。ほどほどならばいいのですが、度を越してしまうと、心身の疲労を脳が認識できなくなってきます。あるいは、「まだまだ大丈夫ですよ」と脳が体を欺いてしまい、歯止めがきかなくなってしまいます。最近、よく耳にする原因は、やはりインターネットやSNSです。夜にインターネットやゲームにはまってしまい、ついつい夜ふかしをしてしまう人が増えています。夜だけでなく日中もオフィスやカフェでネットに夢中になるあまり、猫背の窮屈な姿勢を長時間強いられることも、疲れの蓄積につながります。インターネットが文化系だとすれば、体育会系の疲労蓄積も最近見かけます。マラソンブームの昨今ですが、市民ランナーの方は要注意です。自分の実力に応じて無理のない練習メニューを組めばいいのですが、自己流の無謀なトレーニングをするあまり、肉体疲労が溜まっている場合があります。インターネットとランニング。まったく共通する部分が無いようですが、どちらも脳に快感、興奮を与えて「疲労」を感じにくくさせている危険性があります。おそらくは、依存症に深く関連している神経伝達物質・ドーパミンが作用するためではないかと考えられます。「走って気分がスッキリした」という、ランナーズハイ現象も有名です。一時的にはいいでしょうが、体力や健康状態を無視した無茶な練習を続けていると、突然「うつ」に陥る危険性もなくはないのです。「こころが折れる」という表現があります。歯を食いしばって仕事を続けたものの、ある日突然こころも体も動かなくなりベッドから起き上がれない。なかには不調になる直前まで頑張って成果を出していたという人も、珍しくはありません。脳が疲労にもっと早く気づいていれば、このようなことにはならずに済んだかもしれないのです。休息を入れずに自分に無理を強いていると、こころの金属疲労や疲労骨折のリスクが高まることを、覚えておいてください。

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2020年

6月

11日

本八幡の整体院より,すきま時間の「5分間瞑想」でリフレッシュ

本八幡の整体、風の整体院の岩田です。「瞑想」と聞くと、禅やヨガなどを想像されるかもしれません。しかし、そうかしこまって考える必要はありません。「リセット」くらいのつもりで考えるのが、ちょうどいいと思います。ちょっとのあいだ「ボーっとする」、この程度でいいのです。瞑想には、集中力を回復させる、不安をやわらげる、痛みを緩和するなど、さまざまな精神作用があることが報告されています。「瞑想」未満の「リセット」は、研究結果こそありませんが、有害とは考えにくいでしょう。「瞑想」の利点を、少しは享受できると考えるのが自然だと思います。できれば静かな場所で、テレビなどの雑音を断ち、ボーっとしてみましょう。時間は、特に決まった長さはありません。多忙なわたしたちにとっては、5分くらいがいちばん抵抗のない長さかもしれません。本格的な瞑想となると、20分程度、しかも頭の冴えている朝におこなうことを推奨しているようです。しかし、現代人は午前中バタバタしていてなかなか瞑想をおこなう余裕はありません。むしろ、午前中の仕事をやり終えて昼食を取ったあとの昼休みなどは、リセットするにはいい時間かもしれません。集中力を整えて、午後の仕事に臨む準備をすることになります。退屈になってくるかもしれませんが、そうなったら呼吸に意識を向けましょう。息をゆっくり吐くことをこころがけ、「ボーっとすること」に意識を集中させましょう。呼吸法が大切です。目を閉じて、1度腹部にグッと力を入れて、圧力を内蔵全体にかけてみましょう。こうすることで、からだをリラックスさせるはたらきをする副交感神経が活発になります。そして、吐く時間を長く取る呼吸法をします。鼻から息を吸ってゆっくり数を数えながら、鼻から息を吐き出します。吐く時間を吸う時間に比べて倍以上取りましょう。これを、数回繰り返します。意図的に胸を圧迫して腹部でしか呼吸できないようにすると、腹式呼吸が徹底できます。おなかで、吐く時間を長くゆっくり取るようにするのです。副交感神経がはたらいてくれることで、脳のリラクゼーション効果も得られます。長期的に瞑想をおこなっている人は、脳の海馬の体積が大きくなる、「脳のシワ」が増える、脳溝が複雑に織り込まれるなど、脳の神経細胞にとっても有益であることが、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のグループによる研究で報告されています。

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2020年

6月

08日

本八幡の整体院より,脳の運動系を刺激すると神経細胞が活性化する

本八幡の整体、風の整体院の岩田です。ウォ―キングやランニング、エアロバイクなど、単純でリズミカルな有酸素運動を続けると、神経伝達物質のひとつであるセロトニンが活性化し、不安やうつがやわらぎます。セロトニンの効用に関しては情報も多いですから、ご存知の方も多いでしょう。では、このような単純な動作をおこなう運動だけが健康的なのでしょうか。そういうわけでもありません。セロトニンだけで人間、生きているわけではないからです。たとえば、ゴルフやテニスなど、ボールやラケットといった道具を使うスポーツ。あるいはヨガやラジオ体操のように体幹・四肢を複雑に動かす運動。こういったエクササイズは、単純な有酸素運動とは違った効能をもっています。これらのスポーツは、脳の「運動系」というシステムをはたらかせなければならないという点が、単純動作とは異なります。バランス感覚、力の強弱、位置・方向感覚など、脳の「運動系」を活用するという意味で、脳のトレーニング効果もあるのです。運動系ではたらく脳の重要部分は、「小脳」と「大脳基底核」です。小脳は、大脳の後ろについている文字どおり「小さな脳」です。小脳は人間の平衡感覚をつかさどっています。小脳出血などで小脳がダメージを被ると、千鳥足になったり字がうまく書けなくなるなど、バランス感覚が崩れてきます。「大脳基底核」は、大脳の深部に位置しています。わかりやすく説明するのが難しいのですが、思い切って表現すれば自動車でギアを入れ替える「トランスミッション」というところでしょうか。脳梗塞などにより大脳基底核がダメージを受けると、動きがぎこちなくなる、固くなるなどの症状が生じます。道具を使ったり、手足をいろいろ動かしたりといった運動は、「小脳」「大脳基底核」という人間の運動系を刺激して、神経細胞を活性化させるのです。年をとっても、この「運動神経」を地道に刺激するようなエクササイズをおこなうことは、心と体にとてもいい影響を与えます。

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2020年

6月

04日

本八幡の整体院より,「静」だけが休むことではありません

本八幡の整体、風の整体院の岩田です。「休む」というと、ぐったり寝そべっている、家でのんびりしているなど、何もしない「無為」をイメージするひともおおいでしょう。一方で、休日は好きなことをして楽しむ「行動」のチャンスでもあります。このように「休む」は、何もしない静的な側面と、アクティブで動的な側面を併せもっています。自分に合わせてこの2つの面を巧みに使い分けるのが、大人の上手な休み方でしょう。疲れが溜まっていれば、休息中心の静的な休日を過ごしたい気持ちになるでしょうし、外に出かけて気分転換をしたければ、外出中心の動的な休日を計画します。週休二日制ならば、土日のどちらかを静的、動的と使い分けているひとが多いのではないでしょうか。たとえ休みが1日でも、午前は静的・午後は動的、あるいは今週は静的ならば来週は動的などと、スケジュール帳を見ながら遊びの予定を入れている方もいると思います。ところが、これが平日になると事情が変わってきます。毎日仕事で手一杯で、自分の好きなことをする時間もなければ考える余裕もないという声が聞こえてくるようです。日々の休憩時間をやりくりするのに精一杯という職場も、あるかもしれません。忙しいと、休憩やカフェで一服など「静的」な要素ばかりを考えがちです。しかし、休みの「動的」な要素を平日のスケジュールの中に少しだけでもいいので入れてみると、日々の気持ちの張りも違ってくる可能性があります。言われなくても実践している、というひとも少なくないはずです。「水曜日はゴルフの打ちっ放しに行っている」「平日の夜、週に1度はヨガに通っている」「電気製品好きなので、会社帰りに家電量販店に行くのが楽しみ」習い事やスポーツなど、自分のために使う時間を平日に確保できるひとは、ぜひ、これからもそのペースで過ごしてください。ただ、平日にそんな余裕がないというひとは、小さいことでいいので自分のささやかな「好きなこと」をする時間を取り入れてみるのは、いかがでしょうか。小間切れ時間にできるささやかな楽しみは、元気のもとになります。まとまった時間でなくてもできることなら、なんでもいいのです。「食後のデザート」「ネットサーフィン」「はやりのゲーム」ポイントは、やっていて嬉しい気持ち、すがすがしい気持ち、満ち足りた気持ちになれること。他人から見ればくだらないことでもかまいません。あくまで楽しむのは、自分なのですから。

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2020年

6月

01日

本八幡の整体院より,「面倒くさい」ことは「とりあえず」始めてみる

本八幡の整体、風の整体院の岩田です。うまく「休み」を取るためには、どうしても仕事を手早く済ませる「効率性」が求められます。仕事をやり残して週末や長期休暇に入ってしまうと、スッキリしない気持ちになるのは自然なことです。締め切りが決まっている仕事ならば、追い込みがきく場合が多いでしょう。とはいえ、そういう仕事も、いざとなるとやり始めるのに結構時間がかかってしまう経験は、みなさんあるのではないでしょうか。試験勉強をしなければならないのに、デスクや部屋の片付けをしてしまう。書類の準備が明日までなのに、なぜだかさっきからネットサーフィンと自動販売機の飲み物購入の往復をしているだけ。心当たり、ありませんか。やらなければならない「面倒くさい」ことをついつい避けてしまうという一見非合理的な行動は、程度の差こそあれ誰でも経験しているでしょう。先送りできないことはわかっているけど、できる範囲ではやっぱり先延ばしにしてしまう…「そろそろ始めないとヤバい」と気づき始めたところで、重い重いやる気の腰が上がり始めます。「終わらない」という危機感で仕事ははかどるかもしれませんが、もっと早く始めていれば、もっと早く終わったはず…スタートダッシュとまではいかなくても、片付けやネットサーフィンなど、本来しなければならないことからの「回避行動」をしないための工夫はあるのでしょうか。「するべきこと」の内容が具体的でなく、量も決まっていないと、やる気はなかなか起きないものです。「取りかかったら、結構手こずるのではないか」という不安が、手を出すのをためらう一因になっているのです。逆に言えば、そうした不安が払拭されれば、「始められないクセ」はなおせます。まず、やるべき作業を、プロセスに従っていくつかの段階、ステップに分割することから始めましょう。そして、最低でも第1ステップぐらいは今日中に済ませるなどと、区切りの感覚をもつことです。こうすると、「なんとなく明日中に全部を済ませられるかな」といったどんぶり勘定をして、結果的に失敗することを防げます。仮に、自分の思ったとおりに済ませられなくても、第2ステップはこの曜日にやろうなどと、計画性が高まってきます。もうひとつ言えば、「やる気を出すぞ!」「スタートダッシュだ!」と頭の中で意気込むことは、脳科学的には効果が今ひとつです。気合いを入れるよりも、「とりあえず何かする」ことです。パソコンの電源を入れたり、ファイルを新規作成したりするなど、手足や指を動かすほうが、意欲のスイッチを入れるには現実的なのです。これは、もう100年近く前に発見された現象です。ドイツの精神医学者、エミール・クレペリンが、作業を始めてみるとだんだん気分が上がってきて、やる気が出てくる現象を見出し、「作業興奮」と名付けました。できるだけ早く「作業興奮」に入ることが、仕事を手早く済ませるコツです。それには、些細なことでいいので済ませるべき作業に、「とりあえず」手をつけてみることです。「とりあえずビール」が、スムーズな宴会のスタートに役立つように、「とりあえず」が、やる気の原動力になります。それが、回りまわって、スッキリした気持ちで休みに入れることにもつながっていきます。

 

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