本八幡の整体院より,大事なのは「寝ついてすぐの3時間」

本八幡の整体、風の整体院の岩田です。「しっかり疲れをとるためには、睡眠時間は最低でも何時間必要でしょうか?」と、よく聞かれます。しかし、この質問に対して、すべての人に当てはまる明確な答えはありません。なぜなら、「睡眠時間が長ければ長いほど疲れがとれる」わけではないからです。1982~1988年にかけて、アメリカで約100万人を対象に6年間をかけて行われた調査で、「普段6時間睡眠の人のほうが、10時間睡眠の人よりも、死亡リスクが低い」という結果が出ています。だからといって、「6時間睡眠のほうが健康にいいんだ。6時間しか寝なくても大丈夫なんだ」というわけではありません。普段10時間眠らなければ疲れがとれない人が、いきなり6時間睡眠にすれば、満足に回復できずに、どんどん疲労が溜まっていきます。それだけ普段長く眠らなければいけない人というのは、「睡眠の質」がよくないからです。「睡眠の質=疲労回復力」です。ですから、大事なのは「何時間眠れたか」ではなく「質のいい睡眠をとれたか」なのです。私たちが眠っている間には、浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」が交互に繰り返されているということは、すでによく知られていますね。そして、この深い眠りのノンレム睡眠には、眠りの深さに応じたⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの、4つのステージがあるのです。疲労の回復を進めるのは、より深い眠りになっているステージⅢとステージⅣの段階です。このステージに入ると、新陳代謝をうながす「成長ホルモン」が大量に分泌されます。「成長ホルモン」と聞くと、大人の体にも働くのかな?と思われそうですが、この成長ホルモンこそが、疲労回復や筋肉の修復といった大切な役割を担っているのです。ですから、質のいい睡眠をとるためには、眠りはじめて最初の2時間以内に、ステージⅣのノンレム睡眠へと、スムーズに到達することが必要になります。ちなみに、よく「午後10時~午前2時の時間が、睡眠のゴールデンタイム」といわれますが、これにはまったくなんの根拠もありません。肝心なのは、成長ホルモンが分泌され、それが作用する寝はじめの3時間です。何時から寝はじめたとしても、この寝はじめの3時間こそが、睡眠のゴールデンタイムなのです。つまり、すべての人の睡眠に「ゴールデンタイム」は存在してくれています。