股関節の動きとO脚

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。下半身の悩みでよくあるO脚は、骨盤とどのような関わりがあるのでしょうか。実はO脚は骨盤にある股関節の働きと関係しています。股関節の動きは全部で6つあります。「屈曲」「進展」「外転」「内転」「外旋」「内旋」で、屈曲と進展は脚を前後に動かす動き、外転と内転は脚を外側と内側へ振る動き、そして外旋と内旋は脚を外側と内側に回す動きです。この中で特にO脚に関係があるのが、股関節の「内旋」と「外転」の動きです。この内旋・外転動作を行う筋肉が強くなり過ぎると、O脚になりやすくなります。そしてそのO脚を作り出す筋肉というのが、骨盤から脚の付け根くらいまでの大腿の外側に付いている「大腿筋膜張筋」です。また、筋肉ではありませんが、大腿の外側にある「腸脛靭帯」と言われる靭帯のかたさもO脚に関与しています。そのためO脚の改善には、これらの筋肉や靭帯の緊張を緩めてあげること、そして、「内旋」「外転」という動きに対抗する「外旋」「伸展」「内転」を行う筋肉を強化することが必要なのです。では、この「外旋」「伸展」「内転」を作り出す筋肉は何かと言うと、「短内転筋」「大内転筋」「中殿筋後部」「大殿筋下部」の4つです。細かく言えばそのほかにもありますが、メインになるのはこれらの筋肉です。ここに挙げた筋肉はすべて骨盤から始まる筋肉で、言い換えればO脚を作り出す筋肉も、それを改善する筋肉も、すべて骨盤から始まる股関節を動かす筋肉というわけです。このように、身体のあらゆる不調を予防・改善するには、おしりの筋肉などの骨盤の筋肉群や、骨盤の安定性に関与するインナーユニットなど体幹の筋肉群について理解し、それらの筋肉ができるだけ弱くならないよう普段から意識してエクササイズを行うことが必要なのです。