骨盤と猫背の関係

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。普段の生活の中で、常に正しい姿勢を保ち続けるのは難しいでしょう。どうしてもそのときそのときの楽な姿勢を選んでしまうものです。たとえば、パソコンのキーボードを打っているときは、どちらかというと前屈みの姿勢で背中が丸くなりがちですし、スマートフォンなどを操作しているときは斜め下を向きっぱなしで背中が丸まった不自然な状態になります。このような姿勢は誰にでも思い当たるのではないでしょうか。そして、残念ですがこのような姿勢を続けていると、間違いなく猫背になります。そもそも猫背がなぜいけないのかというと、まず背中の上部が丸くなることで頭の位置が前方に傾き、首や首の付け根の筋肉に負担がかかって肩こりや頭痛の原因になるためです。それがさらにひどくなると、慢性的な腕のしびれにつながり、背骨全体にも影響を与え、腰痛の原因にもなっていきます。この猫背姿勢の改善にも、骨盤周りにあるおしりの筋肉のトレーニングが有効です。そもそも骨盤は身体の中心にあり、身体全体を支えています。そのため、骨盤が正しいポジションにあることは良い姿勢を保つための必須条件なのです。骨盤は家で言えば土台にあたります。この土台が屋根にあたる上半身を支えています。人の身体も同じで、土台となる骨盤がどれくらい安定しているかで上半身への負担の負担の度合いが代わってきます。特に上半身は、背骨が細かい骨に分かれているため、非常に不安定になりやすいのです。その背骨の安定に貢献しているのが骨盤周りの抗重力筋群、そして背骨自体に付いている小さな抗重力筋群です。これらの抗重力筋群は、骨盤と背骨の関節や靭帯にある機械受容器と連動して自動的にコントロールされ、背骨全体を垂直方向に安定させる働きを担っています。しかし、スマートフォンやパソコンを使用しているときの不良姿勢は、抗重力筋ではなく関節の靭帯などに依存して身体を支えているため、抗重力筋のスイッチをオフにしてしまいます。また、機械受容器の感度を低下させるため、ますます正しい姿勢を維持できなくなるのです。このような悪い姿勢になっているときは、骨盤が後ろに傾く後傾姿勢になっていることが多いものです。