おしりを鍛えると尿漏れも防げる

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡  風の整体院 岩田です。「インナーユニット」と言われる体幹筋群のトレーニングは、おしりの周りの筋群を鍛えて骨盤を安定させ、腰痛を防ぐためのトレーニングですが、このトレーニングは尿漏れ予防にも効果があります。インナーユニットとは、おなかにある4つの筋肉で横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群の総称です。(横隔膜は「膜」といいますが筋肉のひとつです。)この4つの筋肉は互いにつながり、ひとつのボックスをおなかの中で形成しています。インナーユニットは骨盤帯(腰椎や股関節も含む骨盤周辺の骨の集まり)の安定性に不可欠な筋肉でもあります。その中でも骨盤底筋群は尿漏れに非常に関連があり、恥骨尾骨筋、腸骨尾骨筋、恥骨直腸筋などの筋肉から成り立っています。これらの筋肉は骨盤の底をハンモックのよに覆って、骨盤の中にある臓器を支えており、この筋群が弱まると骨盤内の臓器が下がってしまい、それによって尿漏れが起こりやすくなります。人間の尿道は男性が20㎝で女性が5㎝と、女性のほうが短く、尿道も真下に向かっています。さらに外尿道括約筋(尿を止めたり、排出するための骨格筋)が男性よりも弱く、膀胱も下がりやすいという特徴があります。そのため尿漏れに悩む女性が多いのです。男性の場合は女性ほどではないのですが、同様に骨盤底筋群が弱くなると尿漏れが起こりやすくなります。インナーユニット内の多裂筋は骨盤の後ろで大殿筋つながっており、また、腹横筋も背中の筋膜を介して大殿筋とつながっています。そのため、おしりのトレーニングをすると、これらのインナーユニットに対しても刺激を入れることができます。また、おしりの筋肉を安定して動かすためには骨盤の安定性が不可欠で、インナーユニットとおしりの筋肉は密接につながっているのです。尿漏れがある方は、腰痛に悩んでいることが多いとも言われています。インナーユニットが弱くなれば骨盤帯が不安定になるため、腰痛が起こりやすくなるのです。