痰(たん)の役割

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。みなさんは、どうして痰(たん)が出るのかをご存知でしょうか。痰は、呼吸器にとって有害な物質を体外に排出する役割を果たしています。呼吸をしていると大気中のほこりや細菌、ウイルス、アレルゲンなどが気管や肺に入ってくるわけですが、痰はそういった異物をゲル状のボディーで絡めとって、咳とともに外へ出そうとしているのです。実は、痰は体の調子が悪いときだけに出るのではなく、調子のいいときも出ているし、健康な人にも出ています。成人の正常量は1日に100㎖程度です。もっとも、これぐらいの量であれば、ほとんどは無意識のうちに飲み下してしまいます。一方、痰が気になったり痰が絡んだりするのは、体がそれだけ大量の痰を出さなくてはならない状況になっているということであり、気管や肺に有害な物質がたまってしまっている証拠だと言えます。つまり、痰が多い状態は、気管や肺が弱っているというシグナルのようなものなのです。痰が絡まる症状には、風邪、インフルエンザ、肺結核、肺炎、気管支炎、肺ガン、花粉症、ぜんそくなどが原因に挙げられます。飲み込み力が低下し、誤嚥によって肺炎を起こした場合も、痰が絡まることが多くなります。気管や肺に侵入した食べ物から細菌が増殖し、それらの有害物を何とか体の外へ出そうという力が働くために大量の痰が出るのです。