全身の臓器を操る黒幕「骨細胞」

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。骨が健康で若いと、見た目も若い。その理由も特にここ数年で明らかになってきました。動物実験などによって、骨が全身の臓器をコントロールし、私たちの健康に大きな影響を与えていることがわかってきたのです。若返りのカギとなっているのは、骨を構成している「骨細胞」です。骨には、骨を溶かして壊す「破骨細胞」と、骨をつくる「骨芽細胞」、この2つをコントロールする司令塔の「骨細胞」の3種類の細胞がいて、連携プレーによって新陳代謝を繰り返しています。北海道大学大学院歯学部研究科と神戸大学医学部の合同研究グループによると、若いマウスに3つの細胞のうち骨細胞だけの働きを止める注射をしたところ、みるみる元気がなくなり、筋肉も衰え、3週間後には歩くのもおぼつかない状態になりました。また、エサは食べているのに、次第に栄養不足の状態に陥り、全身の脂肪バランスが崩れて、肝臓に脂肪が集中して脂肪肝になりました。さらに、免疫にかかわるリンパ節が萎縮しはじめ、免疫システムの要を担う白血球の数も4分の1にまで激減しました。骨細胞の働かなくなった若いマウスは、突然、老化現象に襲われ、急速に衰弱したのです。この研究結果から、骨細胞は、免疫システムや脂肪の代謝に大きくかかわっていることがわかったのです。ここまで極端でなくても、もしも若い人の骨細胞の働きが衰えたとしたら、脂肪のバランスが崩れてスタイルが悪くなったり、免疫力が弱って肌荒れやシミ・ソバカスができやすく、老け顔になったりするなど、見た目に大きな影響を及ぼすことは容易に想像できます。こうしたことから、骨細胞は、若々しい顔や身体を維持するための黒幕的存在であると考えられるのです。