成人の約8割は歯周病

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。平成26年の厚生労働省の調査では、1日に全国の歯科に通院する患者数は、う蝕(虫歯)が27万6800人、歯肉炎・歯周病が42万8200人で過去最高といわれています。ちなみに、糖尿病の外来患者数は14万4700人、高血圧症が56万6800人です。これらは通院している患者の数ですから、自覚症状がなく、病気に気づかないで治療を行っていない隠れ患者は数え切れません。歯周病は歯肉と歯の根の部分(歯根)の間にある歯周ポケットから細菌が侵入し、歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かしてしまい、最終的に歯が抜けてしまう「歯肉と骨の感染症」です。歯周病は、今や成人の約8割がかかっているとされる「国民病」なのです。にもかかわらず、歯周病を「病気」と思っていない人が少なくありません。たとえ歯周病と診断されたとしても、歯のことだから大したことはない…などとタカをくくってしまっているのではないでしょうか。これは、大きな落とし穴といえます。早い人では、10代から歯肉炎・歯周病の初期症状が始まり、40代、50代で患者数が最も多くなります。これを放っておいて、やがて歯が減り噛みにくくなっても、年をとったのだから歯が少なくなるのは当たり前と、まだ事の重大さに気づかないこともあります。食べ物が噛みにくければ、栄養の摂取に問題が出てきて、全身の健康に影響してくることはいうまでもありません。さらに怖いことには、口内の不健康は万病のモトになります。最近は特に、歯周病がいろいろな生活習慣病の原因となっていることがわかってきました。「噛むのに不自由しないから」などと油断して、10年先、20年先に後悔することにならないためにも、口の中のことをもっと気にしてみましょう。