「慣れ」がストレスを減らす

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。今まで行ったことのない国や地域を訪れるとなると、誰でも少なからず緊張するでしょう。例えば空港からホテルまでどうやって行けばいいのか、ホテルから目的地までちゃんと行き着けるのか、現地の人と話が通じるのか、万が一の場合はどうすればいいのか等々、いろいろシミュレーションしながら考えてしまうものです。あれこれ考えることが旅行の楽しみでもありますが、考えすぎてしまうとストレスになってしまいます。これを「予期不安」といい、平たく言えば取り越し苦労です。滅多に起こらないことを想定して悩んだり、不安に思ったりするだけでは、心の負担になることが多いのです。とはいうものの、悩まずにはいられないのが人間です。たまに遠くに出かけるとなると、それが大きなストレスになる方もいるでしょう。しかし、出かける回数が多くなると初めての国や地域へ行くにしても、「だいたいこんなものだろう」と想定できるようになります。要するに「慣れ」の問題です。旅行にかぎった話ではありません。「経験が人をつくる」と言いますが、「経験はストレスを減らす」とも言えると思います。例えば会社の経営者は、しばしば重大な経営判断を迫られます。しかし、「優秀」と呼ばれる方ほど、さして悩むことなく短時間で判断を下しているように見えます。それはまさに経験による「慣れ」であり、ふだんからシミュレーションを繰り返してきた賜物でしょう。どう動けばどういう結果になるか、瞬間的に見当がつくのだと思います。シミュレーションを取り越し苦労にするか、それともいつでも判断できるようにするための予行演習にするか…。はじめは前者だったとしても、経験を重ねていくうちに後者に移り、その精度も上がっていくと思います。「逃げる」ことも大事ですが、そう簡単に逃げられない仕事もあるでしょう。それならば、「そのうち慣れる」「経験値が上がれば判断も間違えない」と開き直ったほうが、いい結果につながるのではないでしょうか。