そもそもストレッチとは

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。ストレッチとは、関節をできる範囲で曲げたり伸ばしたりして、筋肉を伸ばすことです。関節の可動域を広げるほか、「血液循環がよくなってコリや冷え性などの不調が緩和される」、「筋肉を伸ばすことそのものが気持ちよく、心身ともにリラックスできる」など、いろいろなメリットがあります。では、そもそも、なぜストレッチをすると体が柔らかく(関節の可動域が広く)なるのでしょうか。とくにストレッチが筋肉に与える影響について見てみましょう。筋肉の柔軟性は「①筋肉の伸びやすさ」と「②筋肉の脱力の程度」という2つの要因によって決まります。まず、1つめの「①筋肉の伸びやすさ」は、筋肉を多層にわたって覆う筋膜などの結合組織の硬さ(伸びにくさ)によって決まります。その硬さが長期間のストレッチによって低下する(伸びやすくなる)ことがさまざまな研究で確認されています。2つめの「②筋肉の脱力の程度」は、「伸張反射」という筋肉が持つ性質が関係しています。伸張反射は、筋肉を伸ばそうとすると、姿勢の維持や筋肉の保護のために「そうはさせまい」というように、反射によって収縮が起こることです。それが過敏になると柔軟性が阻害されてしまうのです。ストレッチは、筋肉の長さを感知する機能を低下させる効果があるので、この伸張反射が起こりにくくなります。伸張反射が起こらなければ、筋肉は脱力しやすくなり、関節可動域が広がるというわけです。2つめの伸張反射の変化はストレッチ直後に起こるため、効果はすぐに現れます。さらに、ストレッチを習慣化すると、筋肉の性質自体が変わり、柔軟な体へと変化していきます。