腹筋のゆるみは全身状態の悪化を意味する

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。腹筋のゆるみは、東洋医学からみると重大な事態です。おなかは「お中」と書き、体の中心を意味します。体の中心がゆるんでいるということは、全身の状態が悪いということなのです。おなかを押すとペチャンコになる人は、虚弱体質であることを示します。特におなかの上の方は張りがあるのに下の方が柔らかい人は「臍下不仁」といい、「腎虚」の状態です。腎虚があると、足腰の痛みやしびれ、尿トラブルや精力減退など、老化を示す症状が現れます。「腎(下半身)」と眼はかかわりが深いため、腎虚があると眼の症状や病気も起こります。また、腹筋がゆるんで内蔵の働きが悪化すると、熱の生産が減少しておなかも冷たくなります。おなかの冷たい人は、汗っかきでも冷え性と診断されます。内臓が下がると、特に下腹部に位置する膀胱・子宮・卵巣などは、上からおしつぶされるように圧力がかかって冷たくなります。すると、体内で熱が発生しにくくなるため、ますます冷えるという悪循環に陥ってしまいます。体が冷えると免疫力が低下し、精神的にも悪影響を及ぼします。内蔵を支えているのは腹筋です。脂肪の増加、内蔵の下垂、いずれのぽっこりおなかも、腹直筋や腹斜筋など内蔵を固定する腹筋を鍛えることで改善することができます。腹筋を鍛えて、内蔵を適切な位置に戻すとともに、体を温めましょう。