思い出せない記憶はどこへ行った?

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。記憶はそう簡単に失われたりせず、脳内のデータベースに保存されています。我々が何かの情景を目にしたとき、その情報は細分化され、記憶を担当するそれぞれの細胞に振り分けられます。たとえば猫を見た場合、「名前」を担当する細胞、「耳の形」を担当する細胞、「瞳の色」を担当する細胞、「鳴き声」を担当する細胞・・のようにです。我々がこれを認識したり思い出すときは、細胞という無数のフォルダに収納された個別情報を瞬時にピックアップして再構築します。そのため、すぐに思い出せなくても、記憶の糸を引き寄せたりヒントがあったりすれば、思い出せることも多いのです。また、世の中にはたくさんの人の顔と名前を覚えたり、百人一首をすべて暗唱できたりと、記憶力の優れた人がいます。しかし、そんな人でも普通の人たちと同程度の記憶力しか発揮できない場面があります。それは、「短期記憶」です。たとえば、「東京、大阪、秋田、長野、石川、福岡、徳島、和歌山、栃木、山口。では、今いった都道府県の名前を挙げてください。」といわれると多くの人は7つ程度しか答えられません。短期記憶で覚えられる情報は、どんな人も7つ前後が限界なのです。