遺伝子に組み込まれた自殺プログラム

「細胞が自殺する」。思わずドキッとする言葉ですが、これは身体の機能を正常に保つための重要なシステムのひとつで、アポトーシスといいます。多細胞生物の身体を構成する細胞は個体をよりよい状態に保つために、あらかじめ細胞死をプログラムとして組み込んでいます。たとえば、ガン化した細胞のほとんどはアポトーシスによって取り除かれ、おかげで腫瘍の多くは成長を防がれているのです。